我が家にバイクがやってきた

 事の発端は先日、原付がほしいなぁ、いくらぐらいするんだろ。
 と思って日本橋からすぐそれた処にある、バイク通りに行った時の電話でした。

俺「あ、これ俺のツレのSが乗ってるやつだ」
嫁「へえ、ずっと乗ってるの?」
俺「いや、昔はトゥデイに乗ってたはず。あー、トゥデイどうしたんだろ?」
 電話。
俺「お疲れさん! 唐突なんだけど、トゥデイどうした? 実は、原付がほしいんだが、乗らないなら譲ってくれないか?」
友「あー、トゥデイは後輩にずいぶん前にあげちゃったよ。うーん、原付がいいの?」
俺「ん?いや、特に原付にこだわりがあるわけではなく、足が欲しいんだよ」
友「じゃあさ、俺のSYM乗る? 俺PCXに乗り換えたから、ツレにあげたんだけど、エンジンがかからなくなって。そもそも手のかかるバイクだから、面倒見てくれるなら、乗る? そいつもあんまり整備する方じゃないし」
俺「え? マジでいいの?」
 ということで、頂けることに。

 その後、メールで状態とかを連絡。
・FI車で125cc
・台湾のバイク
・セルは回る
・エンジンはかからない
・前回は電装系の断線で18000円取られた。
・プラグから火花が飛んでるかどうかもわからない

 こんな感じの事を聞いてたので、また電装系か、コンピュータ死んでるなら無理だな、とか思ってました。

 先週の日曜日、彼とともに彼の友人の家に行き、まず見ることに。
「あ、テスター忘れた」
「テスター無かったらちょっと困るだろ」
 などなど、ドタバタと取りに戻ったりしながら駐車場で分解を始める。
 この時点でセルが回らないのが発覚。


 しかし、スクータータイプだけあって、とにかく分解しづらい。
 その上、ネジがバラバラ。もう少し統一感を持てばいいのに、といった感じで。


 ここで彼の友人も参戦。ありがたい。


 バッテリーを外して、テスターで電圧測ったら0V
 いくらなんでも0Vとか、そんなはずはない、と友人の車を測ったら0V。


 テスター壊れてました。
 彼曰く「480円はあかんな」


 とりあえずメットイン外してヒューズを目視で確認することに。
 ヒューズケースが中国語で一瞬とまどったものの、漢字って凄いと再認識する。


 ヒューズは全部OK。
 なら漏電じゃ無いだろうけど、怖いなーと思ったものの、友人が
ブースターケーブルつなごうぜ!」
 と出してきたので、とりあえず充電。イケイケだな。
 充電しながら10分ほど炎天下でしゃべってたら、いつのまにやらセルが回るように。
「おぉ、バッテリー上がりか」
「でもエンジンかからないな」
「でも、テスター無いから、どこまで電圧来てるかわかんないな」
 ……
 

 そこで友人のひらめき。
ハジメ、プラグって言ってなかったけ?」
「あぁ、火花飛んでるか目で見るか」
「プラグどこなの?」
 持って行っていたiPadで必死にプラグを探すものの、よくわからず。
 結局友人が発見したので、俺がプラグレンチで外すことに。
 (プラグは触ったことが無いらしい)
「なんだこりゃ……」
 真っ黒で、ガソリンでビチャビチャ。まさかこんなオチは。
「ちょっとウェスちょーだい」
 ついてたガソリンをよく拭いて、振って乾かしてから再度トライ。
『キュルル……ボ…キュルルル……ボボ…』
「おぉぉ」
「でもかからないなぁ」
 ふかしてみるも変わらず。案の定余計にカブらせる始末。
「よし、プラグ変えよう」
「型番メモろう」「写メでいいだろ」「コーナンに売ってるかな」
 という事で、一同ホームセンターへ行ったものの、見つからず。
「よし、バイク屋行こう」
 国道沿いのバイク屋に行って、かくかくじかじかで〜と説明。
「CR7E?ありますよ。マジェと同じやつですね」
「RV125Efiは、インジェクターの部分が汚れやすくて、ほっとくとすぐカブるので、キャブクリーナー吹いてみてくださいね」
「おそらくバッテリーが弱くなる→エンジンがかかりにくくなる→さらにバッテリーが弱くなる→キックでかける→失敗→濡れる→かかりにくくなる……で、だいぶカブっちゃったんでしょうね。キックはほぼ飾りですよ
 とのありがたいお言葉。
 そのインジェクターとやらを(目の前にあったのに)探して、キャブクリーナーで清掃してから、プラグ交換。
『キュルッ…ボンボンボンボン……』
 めでたく動きました。
 かかってしまえば、FI車の凄いところで、一瞬で始動。


 そのままバッテリーを充電するためにアイドリングでしばらく放置しつつ、元に戻していく作業を始めます。
 が。
 ネジを適当に置いたので、分解していった友人の記憶を頼りに戻していくことに。
「ここM8だったっけ?」
「M8の長いの」
「なんかややこしいなー。外装のネジぐらい統一すりゃいいのに」
「俺が設計する機械は全部M8で統一してあるぞ。ラチェットレンチ一本で万全」←工作機械の設計屋
「お前偉いな」
「だって俺が組み立てることもあるもん あ!」
「どうした?」
「ちっちゃいネジ、変な所に落とした」
「どこ?」
「足置きの下」
「もうあきらめよう。ナニワで買うわ」


 ということで、とりあえず組んで、我が家に運ぶことに。
 彼は車、俺はRVで、テストも兼ねてゆったり目から走行。
 低速トルクはあんまり無いですね。
 途中で彼が面倒になってきたのか、70km/h程度で巡航しだしたけど、さすが125cc。
 50km/hからの伸びがいい。


 車の流れ見てると、ハッピーメーターっぽいけど、それはそれでw


 その後、我が家で歓談の後、書類とナンバーを外して託した状態です。
 土曜あたりには廃車証明を持ってきてくれるとの事。
 乗れるのが楽しみです。